【有馬記念】王者不在で大混戦のグランプリ!ダービー馬タスティエーラは果たして最強の古馬軍団相手に通用するのか??

2023

想定勝率

A(想定勝率 29%)
スターズオンアース

B(想定勝率 14%)
ドウデュース
ジャスティンパレス
スルーセブンシーズ

C(想定勝率 7%)
ソールオリエンス
タスティエーラ

D(想定勝率 4%)
タイトルホルダー
ハーパー

E(想定勝率 2%)
シャフリヤール
ディープボンド

F(想定勝率 1%)
ヒートオンビート
ライラック
プラダリア

G(想定勝率 0.5%)
ホウオウエミーズ
ウインマリリン

H(想定勝率 0.2%)
アイアンバローズ

A(想定勝率 27%): オッズ下限 3.7倍

スターズオンアース 想定1人気 4.7倍

ジャパンカップでは3着の成績。勝ち馬イクイノックスには到底及ばなかったが、2着のリバティアイランドには0.1s差。外枠ということもあって外外を回らされる競馬で非常にロスの多い競馬だった。リバティアイランドは終始インでロスなく立ち回ったことを考えれば力差はほぼないに等しい。

ドウデュースや、タイトルホルダーなどは今回ジャパンカップ以来の再戦となるが、この時の競馬内容からすると真っ向勝負で逆転を許す可能性は低い。

ただし今回16番枠を引いたことでコース形態的に位置をとりにいくのは厳しく、思いっきり位置を下げる競馬を選択せざるを得ない。展開次第では前にいる馬まで届かない可能性がある。

B(想定勝率 14%): オッズ下限 7.0倍

ドウデュース 想定6人気 9.4倍

天皇賞(秋)では2番人気に推されつつも7着と不安を感じさせる内容だったが、次走のジャパンカップでは本来の走りを取り戻した感がある。とはいえ内でロスなく脚をためて直線楽に抜け出せる絶好の騎乗だったにも関わらずスターズオンアースを捉えられず。2頭の力差を感じさせてしまう内容だった。

クラシック時にはイクイノックスを下してダービー制覇、年始の京都記念での圧巻のパフォーマンスを考えれば力的に上位に評価できる一頭ではあるが、勝ちまでは展開の助けが必要。近走では前目のポジションも取れるようになってきているため、やや前残りの競馬に助けられれば勝ち負けまであるか。

ジャスティンパレス 想定3人気 5.9倍

前走の天皇賞(秋)ではイクイノックスに最も迫る競馬で2着の成績を納めた。とはいえ先行馬が苦しくなる中を最後方からの追い込み競馬での結果であり、展開には相当に恵まれていたと言わざるを得ない。また、ジャパンカップと比較すると勝ち馬を除けば今年の天皇賞(秋)はやや寂しいメンバーで、相手関係的にもジャパンカップで好成績を収めた方を上位に取りたい。

長距離もこなせる馬ではあるがこの馬の持ち味はキレる末脚。ただしスターズオンアースと同じ位置から行けばさすがにキレ負けする可能性が高い。勝つには前目のポジションをとる必要はあるが、近走はやや後めからいくことが多くなっており、この点はやはり不安要素となる。

スルーセブンシーズ 想定4人気 7.3倍

前走は凱旋門賞4着。日本と全く異なる馬場適性が求められる欧州の芝で結果を出した。その片鱗は宝塚記念の時から現れており、土塊が飛ぶほど掘れてタフさが求められる馬場でイクイノックスからタイム差なしの2着。こういった馬場への高い適性を感じさせる。

とはいえ宝塚記念の相手を考えれば適性だけで何とかなるようなメンバーでもない。3着に下したジャスティンパレスは天皇賞(春)など3000mのレースでも一線級のスタミナがある馬。これに先着してしまうのだから馬の基礎能力も高いことが窺える。

先に挙げた馬とは違った個性を持つ馬で、馬場の恩恵さえ受ければ逆転の目がある。思いっきり時計がかかるような馬場状態になるのであれば勝ち負けあってもおかしくない。

C(想定勝率 7%): オッズ下限 14.0倍

タスティエーラ 想定2人気 5.8倍

ソールオリエンス 想定5人気 8.0倍

3歳クラシック路線からの参戦となるこの2頭に関してはまとめて考察したい。

2頭が初めて激突したのは皐月賞。ソールオリエンスは後方から直線一気、タスティエーラは先行する競馬で結果はソールオリエンスが0.2s差勝利。しかし超ハイペースで先行馬総崩れの展開だったことを考えれば着差ほど力の差はなかった。

共に次走となる日本ダービーではタスティエーラが勝利。この時は先行したタスティエーラに対して一段後からソールオリエンスが追いかける形。ペースが相当楽で前が止まらない展開になり、この時はタスティエーラの方が恵まれていたことは確か。

このようにどちらも展開次第で着順が入れ替わる程度の力差しかないため、2頭同士の比較としては同列の評価としたい。

次に古馬との比較。

日本ダービーでは4着までの馬がタイム差なし、5,6着の馬までも0.2sの小差で大混戦の結果となった。ここで後に古馬混合戦で活躍した馬がべラジオオペラ、ノッキングポイントの2頭。

べラジオオペラはチャレンジカップ、ノッキングポイントは新潟記念を勝利している。しかしどちらのレースもG3級のメンバーばかりで相手関係には相当に恵まれた感があった。なおかつべラジオオペラは2着のボッケリーニにタイム差なしの辛勝、ノッキングポイントは斤量に恵まれての勝利であり特段強い勝ち方というわけでもなかった。

これらの馬と接戦だったタスティエーラ、ソールオリエンスは現時点でG1級かと言われると少々疑問。斤量的に3歳馬が恵まれる有馬記念の特性を加味してもこの程度の評価が妥当。相手までに押さえておけば十分か。

D(想定勝率 4%): オッズ下限 28.1倍

タイトルホルダー 想定7人気 11.8倍

4歳時には天皇賞(春)、宝塚記念とG1を2勝。しかし5歳になってからの成績はやや低調気味。前々走のオールカマーは相手関係に相当恵まれた感があったものの2着。3着以下にもタイム差なしと案外な結果だった。前走ジャパンカップ5着は相手を考えればオールカマーの時と比べて復調を感じさせるものの、離れた2番手の実質逃げでマイペースな競馬ができたからこその好走。着順ほどの評価はできない。

絶好時と比較すると能力落ち感は否めないが、脚質的に逃げる選択ができるのはこの馬の強み。序盤でハナを取り切って、最後まで楽な競馬をさせてもらえるのであれば、展開だけで勝ち切ってしまう可能性はなくはない。オッズ次第では頭として狙ってみる選択肢もあり。

ハーパー 想定8人気 24.3倍

クラシックは皆勤賞で、桜花賞、オークス、秋華賞と4着、2着、3着。いずれも3冠を果たしたリバティアイランドには完敗の内容ではあるが、3歳牝馬の世代間では上位クラスの馬であることは確か。前走のエリザベス女王杯は水分を含んだ力の要る馬場かつペース的にも前崩れの展開。これを先行して3着に残した競馬内容は高く評価できる。

上位に挙げた馬は末脚のスピード自慢の馬が多く、タフさが求められる競馬であればパフォーマンスを落とす可能性が高い。同じような適性を持ち、なおかつ力的に上のスルーセブンシーズがいるため、勝ちまでの期待はあまりできないが、そういった馬場/展開の助けがあれば、相手までには抑える必要あり。

E(想定勝率 2%): オッズ下限 56.1倍

シャフリヤール 想定10人気 32.5倍

前走のBCターフ3着は他の出走馬のレベルがよくわからないため判断がつきづらい。その前の札幌記念はかなり特殊な馬場状態だったことを考えると仕方ない気もするがやや負けすぎな内容。この時の状態を見ると3歳、4歳の時ほどは走れてはいないと判断せざるを得ない。

昨年のジャパンカップでは2着の成績があるが、クビ差だったヴェルトライゼンデが大阪杯9着と後のG1で全く勝負になっていないようにメンバーレベルに疑問が残るレースだった。この時くらいの力が戻っていたとしても勝負になるかどうかはかなり怪しい。

ディープボンド 想定13人気 42.5倍

ジャパンカップでは10着と大敗。かなり大きく負けたが敗因は明確。超スローペースで直線ヨーイドンからの末脚比べになった阪神大賞典でも5着と負けているように、上がりのスピードが求められるレースでは全く走れない。一方で上がりのかかるレースであれば宝塚記念で展開が向かない中、強いメンバー相手に5着に残したように別馬のようなパフォーマンスを見せる。

とはいえ自分の適性の範囲内で走れた宝塚記念や京都大賞典においても、ジャスティンパレスなどのG1級の相手には大きく劣ってしまっているのが現状。馬場や展開が向いたとしても好走を期待するのは難しい。

F(想定勝率 1%): オッズ下限 112.3倍

ヒートオンビート 想定15人気 52.2倍

目黒記念の勝ち馬。しかし超スローペースで直線だけの上がり勝負になったことが相当にハマった感が否めない。メンバーとしてもかなり小粒で3着に下したサリエラがエリザベス女王杯6着、4着のゼッフィーロはオールカマー3着。G1はおろかG2でも勝ちは厳しいくらいのメンツ。

長い直線を追込む競馬がこの馬にとってのベストパフォーマンスを発揮できる舞台。中山2500mの直線が短いコース形態は明らかに合わない。適性面でもマイナス要素が大きい。

ライラック 想定10人気 30.3倍

成績にかなりムラがある馬で、前走エリザベス女王杯は4着と好走した一方、相手関係に恵まれた府中牝馬Sを除けば、宝塚記念、目黒記念は負けすぎな内容。無理な先行をして体力がもたなかった宝塚記念は参考外で良いが、共に後方から競馬したエリザベス女王杯、目黒記念の違いは馬場と展開。前者のようなタフな競馬ではパフォーマンスを上げるが、目黒記念の時のような瞬発力勝負では全く通用しない。

当然今回もタフな競馬となればこの馬なりにベストな走りを見せる可能性は高いが、それでも恩恵を受けてなおエリザベス女王杯4着程度の走りでは、G1級の馬相手に通用する可能性は低い。

プラダリア 想定11人気 36.5倍

前走は重馬場で開催された京都大賞典を勝利。これまでもスピードが求められた新潟記念や目黒記念では人気を裏切って敗れてきた一方で、タフなレースであった宝塚記念では人気以上の走りを見せての6着。この馬がベストパフォーマンスを発揮するのはやはり力の要る舞台設定。

ただし勝利した京都大賞典はG1級の馬不在で手薄なメンバーだったことは確か。今回のメンバーでは力的に足りないことは明白で、馬場が向いたとしても馬券圏内まで食い込むほどの激走を見せれる可能性は低い。

G(想定勝率 0.5%): オッズ下限 224.5倍

ホウオウエミーズ 想定14人気 43.0倍

マーメイドS、七夕賞、福島記念と重賞挑戦でいずれも馬券圏内の走りを見せているが、どのレースもメンバーレベルはかなり小粒。七夕賞でクビ差だったククナは後のエリザベス女王杯10着、勝ち馬のセイウンハーデスですら前年のクラシック路線で全く通用していなかった馬。G1級のメンバーが揃った今回は相当厳しいと考えるべき。

ウインマリリン 想定15人気 51.7倍

前走BCF&Mターフを4着。ここでの能力評価はよくわからないが、一走前のオールカマーは内を先行するこの馬の得意パターンに持ち込んだにも関わらず9着と大敗。現状の力ではこの程度が限界。メンバーレベルも上がる今回においては好走の可能性は低い。

H(想定勝率 0.2%): オッズ下限 449.0倍

アイアンバローズ 想定16人気 66.2倍

前走は逃げる競馬でステイヤーズSを勝利。とはいえこれまでのレースでの成績を見れば、弱いメンバーと楽逃げ展開に大きく恵まれてのものだと考えるのが妥当。急激なメンバーレベル強化の今回は、例え得意の逃げが叶ったとしても厳しいと言わざるを得ない。

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