【中山記念 2023】 充実一途のソーヴァリアント、秋華賞馬スタニングローズなど好メンバー揃いの注目レース!

2023

出走予定馬

単勝期待値1超オッズ馬名想定騎手
4.7シュネルマイスターバシュロ
4.7ダノンザキッド北村友
4.7ソーヴァリアント横山武
4.7ヒシイグアス松山弘
18.9スタニングローズ吉田隼
18.9イルーシヴパンサーM.デムーロ
75.7モズベッロ大野
75.7ラーグルフ菅原明
75.7リューベック田辺
302.8ショウナンマグマ石橋脩
302.8ドーブネ武豊
1211.0トーラスジェミニ
1211.0ソロフレーズ武士沢
1211.0ナイママ柴田大

* 単勝期待値1超オッズとは?
馬の能力をもとに独自に勝率を算出し、勝率に対してどのくらいのオッズなら期待値1を超えるか?を表した値。
実際のオッズを予想するものではないのでご注意ください。

レースについて

中山記念が行われる中山1800mコースは正面スタンド半ばからのスタート。スタート後すぐに急坂を登ることになるコースで、かつ最初の1コーナーまでの距離が205mと短いです。

1~2コーナまでは緩やかな坂が続き、向正面は平坦。3~4コーナが緩やかな下り坂を下ったのちに直線を迎えます。コーナは内回り使用ということもありタイト。

直線は短く305m。中央4場の中でも最短。さらに高低差2.2mの急坂を再びゴール前に登ることになります。

次にこのコースにおける血統傾向。

まずは種牡馬傾向。ダントツの成績を挙げるのがディープ系。勝率12%、単勝回収率98%はこのコースの実績において最上位。とりわけディープインパクト産駒の成績が良いです。次点でキングマンボ系Tサンデー系と続きます。

穴を開けやすい血統としてはサドラーズウェルズ系が挙げられます。出頭回数78回中、7回の勝利実績があり、単勝回収率は143%。馬券妙味抜群です。

続いて母父傾向。母父には好走率という面ではさほど大差はありません。ただ穴狙いならグレイソブリン系は良いかもしれません。単勝回収率217%、複勝回収率100%。出走頭数114頭の成績は[12-6-9-27]と好走率もそこそこですから適性的に向く血統と言えるでしょう。

パッと見では内回りコースで器用さが問われるコースと思われがちですが、血統的には王道条件に強い馬が好走しています。総合力の高い馬から素直に買っていくのが吉かもしれません。

本レースの注目馬!

ヒシイグアス

今年は7歳になりますが、クラシックは未出走、キャリアも15戦しかないという慎重なローテ。まだまだフレッシュな一頭です。

ハーツクライらしい晩成タイプの一頭で、重賞初勝利は5歳時の中山金杯。その直後の中山記念を勝利し、以降はG1レースを中心に出走。香港C宝塚記念2着するなど実績では古馬G1級の中でも見劣りしません。

ただし、宝塚記念を例にとってみても、勝ち馬のタイトルホルダーには大きく離されましたし、3着以下は古馬になって精彩を欠くデアリングタクト、中距離G1ではやや厳しいディープボンドです。着順に関しては相手に恵まれた感は強いですね。

メンバーが揃えばG1で勝ち負け出来るほどには強くないと思います。

血統的には父がハーツクライ

サンデー系の中でも長めに距離に適性のある、スタミナ末脚の持久力に優れた産駒を出す種牡馬。晩成傾向が強く、ここは7歳であっても大きく割り引く必要はなし。

母のラリズは Storm Cat 系の父を持つ馬で、サンデー系との配合でスピードの絶対値を高める血統。

母母は Blusing Groom 系で欧州系の重厚なスタミナタイプの血統を持っていますが、ラリズ自体はアイルランドの短距離馬。どちらかと言えばマイラータイプの牝系で、この辺りが父ハーツクライでも1800mを走れる能力を生み出していると言えるでしょう。

過去勝利を収めている中山記念の舞台。適性的には疑う必要はなさそうです。

ただし、能力的には他に挙げる注目馬と比べてもそこまで抜けてはいないですかね。オッズ次第で馬券を検討する必要があるでしょう。

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ソーヴァリアント

エフフォーリア世代の一頭で、弥生賞ではシュネルマイスター、ダノンザキッドとも接戦

クラシックには出走が叶いませんでしたが、3歳時の暮れのチャレンジカップ重賞初制覇

4歳時は順調にレースを使えなかったもののチャレンジカップを非常に強い勝ち方で連覇し、古馬相手でも十分に通用するところを見せてきました。

前走のチャレンジカップを振り返ると、中団に控えて前をすんなり捉える王道の競馬で着差0.3sをつける圧勝。ここでは能力が違ったという印象です。

この時のメンバーはAJCCでも2着したエヒトなどがおり、別定G3にしてはかなり豪華なメンバーだったと言えます。

ただ、G1で勝ち負けする馬かと言われればまだ推測の域は出ませんね…能力的な比較だけでソーヴァリアントに本命を打つのはややギャンブルになりますね。

血統的には父がオルフェーブル。ステイゴールドの子であり、サンデー系の中はややスタミナに寄った種牡馬です。

加えて母のソーマジックロベルト x Fairy King というかなり重厚な血統で、これまたスタミナタイプ。血統的には1800mよりは距離が長いほうが良いように思えます。

競争実績的にも中山2200mのセントライト記念2着や、パワーが問われる阪神2000mでの開催であるチャレンジカップ連覇はこの馬のスタミナ適性の後押しはあったかと思います。

今回は距離的に短い気がする一頭です。

高速馬場となり、マイル質のスピードが問われる芝での開催となれば一段評価を下げて考えるべきかもしれません。

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ダノンザキッド

2歳時にはホープフルS勝利。皐月賞でも1番人気に推されるなど若くから注目を集めてきた一頭です。

3歳秋からはマイル路線に舵をとり、初古馬混合G1挑戦となったマイルCSで3着。4歳となった昨年は自身のキャリアハイを更新。2度目挑戦となるマイルCS2着。初海外挑戦となった香港Cでも2着しました。

マイルCSは2着でしたがレース内容が非常に秀逸。大外を後方から追い込んできた馬が上位を占める中で、ダノンザキッドは先行して馬群を割って差し込む競馬で2着。

展開/馬場状態によっては勝ちまである内容で、マイル戦線ではG1で勝ち負けする一頭だと思います。

また香港Cは大きく離されての2着でしたが、相手のロマンチックウォリャーが強すぎただけで日本馬の中では断然の好成績。ジオグリフ、ジャックドール、レイパパレ、パンサラッサと、G1でも馬券圏内に来れるだけの力がある馬を下しました。

ただ、昨年のマイル戦線は正直パッとしないメンツでしたから、全体のレベルとしては中距離戦線で戦ってきた馬の方が強いだろうなという評価です。

香港Cでも日本馬勢はG1で勝ち負けできる馬はいなかった印象で、今回のメンバーと比較して抜けた能力があるかというと疑問ですね。

血統的には父がジャスタウェイ。ハーツクライの後継種牡馬にあたります。産駒は父同様に末脚の持久力にスタミナをプラスした芝中距離向きの血統ですが、こちらの方がややスピード型距離適性は短め

母のエピックラブはデインヒルxエタンの血統。この産駒はマイル質が強いため、ダノンザキッドも父ジャスタウェイながらにマイル寄りにシフトされているのでしょう。

母母の血統にはリファールを持ち、父系とクロスを生じさせています。このクロスによりパワーもプラス。急坂2回の中山1800mでも問題ないでしょう。

イレコミ癖があって精神状態に左右される馬ですが、まともに走れば好走の確率は高いでしょう。

シュネルマイスター

3歳春から早くもマイル一本に絞ったローテで、NHKマイルC勝利。同年に安田記念マイルCSに挑戦しそれぞれ3着2着と若くからマイル界でトップを走ってきた一頭です。

昨年の安田記念はソングラインとの叩き合いに敗れクビ差2着。ただ内容的には差はなかっただけに勝ちに等しい内容と言えるでしょう。

4歳秋はやや精細を欠いた印象はあるものの、どれも敗因は明白であり能力落ちと判断するのは早計です。

スプリンターズSは流石にこの馬には短い1200mでしたし、マイルCSは香港に向けた余裕残しの調整で、それでも2着までには0.1s差です。結局香港でも結果が出ませんでしたが、元々ドバイ遠征でも走らなかった馬。海外遠征向きとは言えない部分があったのでしょう。

マイル戦線の中ではG1で勝ち負けするクラスの一頭です。中山記念の出走メンバーの中でも最上位クラスの能力評価を与えて然るべきだと思います。

血統的には父が KingmanDanzig 系でさらに細かくいうと Green Desert の系統です。

産駒はスプリンター気質の強い、スピードパワーを強化された馬が多いですね。

母のセリエンホルデサドラーズウェルズxグレイソブリン。母系の血統としてはスタミナを強化するタイプなので、短距離というよりはもう少し距離が伸びてもこなせるタイプの一頭かと思います。

1800mは毎日王冠でも勝利経験がありますし守備範囲とは思いますが、やはり適距離はマイル

雨が降ったり、思いのほか芝状態が悪いなど、スタミナが問われる舞台設定になるのであれば1段階落として考えたいですね。極端な大外枠でロスの多い競馬となることも避けたいところ。

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スタニングローズ

明け4歳馬で、昨年のクラシック実績はオークス2着秋華賞1着と主役級だった一頭。

古馬相手の初戦のエリザベス女王杯は14着と大敗したものの、道悪と、差し圧倒的有利のレースを前で受けてしまったことが敗因です。能力を出し切っての敗北とは言えないでしょう。

普通であればクラシック勝ち馬が中山記念に出て来るのであれば、ダントツの評価を与えてもいいところ。ただ世代レベルを考えると、今年の4歳牝馬が古馬一線級に通用するのかというとちょっと微妙ですね。

秋華賞で2着に下したナミュールが東京新聞杯2着。大外枠という不運はありましたがウインカーネリアン相手に敗戦。ウインカーネリアンはマイルCSでも大敗していた馬で、とてもG1で勝ち負け出来るような馬ではありません。

決してナミュールにとって適距離ではない阪神2000mで半馬身差まで詰め寄られたスタニングローズ。ここと比較しても能力的に現状G1で勝ち負け出来るクラスには及ばないでしょう。

血統的には父キングカメハメハ。基本的にはミスプロらしいマイラー型の馬を多く出しますが、母の個性を生かすタイプで母系によって幅広い適性を見せます。

母のローザブランカクロフネxサンデー系の馬。クロフネの血は牝馬が持つとスピードに優れた末脚のキレが鋭い瞬発力タイプが多く出ます。オークスの東京2400mでも前で受けて上がり3位の脚で器用に差し込んだキレ味はこの辺りからきている感じがありますね。

人気しそうなクラシック勝ち馬ですが、思うほど他馬と差はなく、むしろ先に挙げた4頭と比べても疑える部分が一番多いと思います。人気によってはバッサリ切るのもアリかもしれませんね。

当日朝段階での予想印!

今回の中山記念では能力上位の馬を不安視する声がオッズに如実に反映されています。

  • 比較的不安要素の少ないソーヴァリアントが一本被りの一番人気
  • 単勝一桁倍台が5頭と人気が割れている
  • ドーブネ、ラーグルフなどの穴馬っぽいところが想像以上に人気

であれば、馬券妙味的には多少の不安要素には目を瞑って、能力上位の馬を中心に馬券を組み立てたいところ。

予想印は以下のようにします。

◎ シュネルマイスター
○ ヒシイグアス
▲ ダノンザキッド
△ ソーヴァリアント
注 モズベッロ

シュネルマイスター、ヒシイグアス、ダノンザキッドの3頭は能力的に上位。素直に勝ち負けできる可能性が高く、このオッズで買えるのはかなり美味しいと思います。

ソーヴァリアントは現状分かっている能力的には先に挙げた3頭と同レベル程度かと思います。抜けた一番人気なら積極的に買う必要はないですね。買えるパターンは穴馬を組み合わせた3連系の馬券くらい。

穴馬として押さえたいのはモズベッロ。この馬より強い馬は大勢いるので馬券圏内の可能性は低いですが、長期休養明けが嫌われてあまりにも人気がありません。期待値的には抑えておいても良いでしょう。

買い目は以下の予定です。

単勝: ◎シュネルマイスター, ○ヒシイグアス
馬連: ◎, ○, ▲ BOX
三連複: 注 – ◎, ○ – ◎, ○, ▲, △

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